第二種電気工事士の筆記試験を突破すれば、技能試験に挑戦できます。ここでは、独学で技能試験対策を行うコツをまとめます。
- 手を動かす
- 技能試験テキストと動画を併用する
- 欠陥と許容範囲を把握する
- 自分の必勝作業パターンを作る
手を動かす
技能試験対策は、一にも二にも手を動かす事です。
作品の組み立て作業から見直しまで、試験時間内に終えられるまで練習しましょう。全ての候補問題に対してです。
「畳の上の水練」ということわざがあるように、テキストや動画をいくら見ても、手を動かさない事には、技能試験対策にはなりません。
テキストを読み込んだり、動画を見て研究する事も大切ですが、実際に手を動かすのが最も大切です。
候補問題の難易度には差があります。また、苦手な単位作業を把握し克服するためにも、手を動かして熟練する必要があります。
テキストと動画を活用する
独学では材料の用意から片付けまで自分で行います。
市販のテキストと動画を活用しましょう。
材料はセットで購入すると、作業の動画DVDが付属している場合があります。
テキスト
市販の技能試験対策用テキストを活用しましょう。
ケーブルの切断から練習を開始し、ランプレセクタブル等の単位作業等、部分的な作業からテキストを見ながら始めていきます。
テキストの長所は、長さ等の数字が確実に把握でき、じっくり見ながら作業ができる点です。
動画
テキストだけでは、実のところ手の動かし方が分かりにくいです。動画を見てカバーします。
Hozan公式サイト電工試験の虎(リンク)は電気工事士試験用の工具セットを扱っている事もあり、質が高いです。慣れないうちは「ノーカット版」を視聴して、作業の仕方を学びましょう。
欠陥と許容範囲を把握する
欠陥を把握する
欠陥が一つでもあると不合格です。練習の段階では絶対に欠陥を出さないようにします。意外な欠陥として「作品が未完成」があります。
その他の具体的な欠陥については、テキストに掲載されていますので、ここでは省略します。
苦手な単位作業があったら、徹底的に練習をしましょう。欠陥を出さずに時間内に仕上げられるまで、練習をしましょう。
許容範囲を把握する
欠陥に関してはどのテキストにも書かれていて、比較的分かりやすいです。しかし意外と許容範囲については書かれていません。
許容範囲は、欠陥の一例より探る事ができます。
欠陥:寸法が配線図に示された寸法の50%以下のもの
考えられる許容範囲:200mm必要なところ、101mmを取っていればよい
しかし、このようなギリギリの数字ですと、ちょっとずれただけで欠陥扱いになる可能性が高いです。
現実的な許容範囲:200mm必要なところ、150mmを取った
今回の例だと、試験官が採点の際、101mmだと「ん?かなり短いな。欠陥にすべきか?」となるでしょう。150mmならば「ちょっと短いけど明らかに半分以上だから欠陥ではない。」となるはずです。
ただし、支給されるケーブルには、あまり余裕がありません。ケーブルを長く取ってしまった場合、他に使える分が足りなくなる可能性が高くなってしまいます。気を付けましょう。
自分の必勝作業パターンを作る
手を実際に動かしていく事で、時短かつ正確にできるコツがつかめてきます。回数を重ねて、自分なりの必勝作業パターンを作っていきましょう。
- 複線図を描く(3~5分)
- 単位作業ごとにケーブルを切断し作品を作る(25~30分)
- 見直しをする(5分)
候補問題により、作業時間が違ってきますが、一番手間のかかる候補問題でも、示した時間内で終えられるようにしましょう。
#第二種電気工事士#技能試験
— c͏r͏e͏f͏a͏c͏ (@crefac_net) November 6, 2021
時短テクニック。
ケーブルの長さは割と大雑把で良い。50%以下でないなら欠陥にならないから。きっちり長さを取ろうとして時間を浪費するよりも「だいたいこれ位かな」で切断してしまっても案外条件を満たせる。 pic.twitter.com/MZkyoh62HC
絶対にやってはいけない事
ケーブルを全て必要な長さに切断してから組み立てるのは、絶対におすすめしません。
うっかり短く切ってしまった場合、取り返しがききません。また、切断した複数のケーブルの長さを再度確認しながら、必要なケーブルを選んで組み立てるのも時間のロスであり、間違いの元になります。
まとめ
技能試験対策の一番のポイントは手を動かす事です。
市販のテキストや無料で視聴できる動画を参考にし、練習を積み重ね、欠陥と許容範囲を把握しつつ、自分の必勝作業パターンを作っていきましょう。